平等院のちょっと深い話をわかりやすく語りたい【3キーワードとプラスアルファ情報】
ついに宇治遊歩が平等院の紹介記事を書きます!
みなさんこんにちは、管理人のイロハです。
当ブログらしく、ちょっと深い話をザックリわかりやすく書きます。
平等院についてさらに多くの方に知っていただくきっかけになれば幸いです。
平等院について少し深く知るために必要なのは「3つのキーワード」とほんの少しの「追加情報(プラスアルファ)」だけです。
キーワードは、「もともと別荘!」「リアル極楽浄土!」「無宗派!」の3つです。
平等院は「もともと別荘!」
あのサイズ感の別荘・・・まさに貴族ですね!うらやましい!
その息子である藤原頼通が、西暦1053年にお寺に変えたことが平等院の始まりと言われています。
藤原頼通はなぜ別荘をお寺に変えたのかというと・・・
プラスアルファ情報:「末法思想」
別荘がお寺に変わったのは、「末法思想」というものが世の中で流行っていたからです。
現在に近い話でいうと、「ノストラダムスの大予言」みたいなものですね。
お釈迦様という仏教を作った人が死んで、ちょうど2000年経った西暦1053年から、世が乱れると考えられていていました(これが末法思想)。
そこで少しでも仏の力に頼ろうと、藤原頼通が別荘をお寺に変えて、平等院を作ったというわけです。
平等院は「リアル極楽浄土!」
10円玉で有名なこの景色。これは実は極楽浄土をイメージしたものです!
平等院は、平安貴族が死後に極楽浄土に行くことを夢見て、なんと現実の世界に極楽浄土を作っちゃったものです。
優雅な鳳凰堂、そして、池、庭園との調和・・・。
これはまさに極楽浄土が現実のリアルな世界に現れたものだったのです。
こんなスケールの大きい夢を形にできるなんて、まさに貴族ですね!
現代に生きる私たちも平等院鳳凰堂を眺めながら、平安貴族の願いを想像するだけで、なんとなく昔の人と繋がれているような不思議な気持ちになりますね。
プラスアルファ情報:「世界遺産」
そう、ご存じの通り平等院は世界遺産です。そして、平等院鳳凰堂は国宝に指定されています。
極楽浄土を現した情景が素晴らしく、それが文化的価値を高めていることから、世界遺産、国宝に指定されていると言えます。
世界遺産に選ばれていることはもちろんすごいことですが、そのような外的な要因は関係なく、平等院そのものの素晴らしさもさらに多くの人に知ってもらいたいですね。
平等院は「無宗派!」
これまでの歴史の中で紆余曲折あったようですが、平等院は現在は特定宗派に属さない独立したお寺です。
すなわち、「何宗」とか「何教」とかありません。
特定の思想があるわけではなく、この世の平和や全ての人々の安寧を願って、存在しているものといえます。
特定の思想に偏らないという点は、お寺としての価値を何倍にも高めているといえそうです。
プラスアルファ情報:「10円玉」
ご存知の通り、平等院鳳凰堂は10円玉に描かれていることで有名です。
観光客のみなさんも10円玉にかざしながら写真撮影されていますね。
実は、10円玉に採用された理由の一つとして、無宗派であることが関係しているとする説があります。
デザインを検討された際の正確には資料が無く、現在では採用理由は不明のようですが、特定の宗派に属さないことでしがらみのようなものはきっと無く、それが硬貨のデザインに採用された決め手となったと考えると、(事実はわかりませんが)なんとなく納得できますね。
表でまとめます
今回の記事では、平等院に関するキーワード3つと、プラスアルファ情報をざっくりとまとめてみました。
それを表でまとめるとこんな感じです。
キーワード | プラスアルファ情報 | |
---|---|---|
1 | もともと別荘! | →これから世が乱れる!という「末法思想」が理由で、お寺に変わった |
2 | リアル極楽浄土! | →極楽浄土をイメージした鳳凰堂の文化的価値が高く、世界遺産に選定された |
3 | 無宗派! | →特定の宗派に属さないことが10円玉のデザインに採用された理由?(諸説あり) |
お!わかりやすい。
これらの3つのキーワードとプラスアルファ情報を知っていれば、平等院をさらに楽しめること間違いなしですね。
この記事の写真について
この記事の写真は「京都フリー写真素材」さんからご提供いただきました。
当ブログではいつもは自分で撮影した素人写真を載せていますが、今回は宇治の代表格である平等院の紹介記事なので、プロ写真を採用し気合いを入れてみました!